思い描いていた理想は
いつの間にか思い込みにかわっていたのかもしれない

両親が揃っている家庭
それが子供の為に一番いいと思い込んでいたかもしれない
片親では可哀相
何故?
そんな問いにハッキリ答えることができないまま、単にそう思い込んでいた

その私が離婚を決意したのは子供の一言だった


元ダンナはもう一度やり直したいと言った
絶対に別れたくないと毎晩電話で何時間もねばられた
なんでだろう?
私にはその理由がどうしてもわからなかった
これだけのことをした相手に愛情はないとハッキリと伝えた
親の資格がないとも言った
たぶん、何故そこまで言う?と自分でも思う位ボロクソ言ったと思う
それでもやり直したいのは何故?
子供がかわいいから?世間体?ただ家庭が欲しいから?
どうしても私にはわからなかった

でもその時はまだ
子供には両親揃っていた方がいい
そんな漠然とした考えをもつ私もいた

そういえば元ダンナがいなくなって、かなりの時が経つ
気づいた頃には<パパ>という言葉は聞かなくなっていた
誰のことを話しているかわからなくて、誰?と聞いたら
「あのヘンなおじさん」
「ヘンなおじさん?」
「呼びたくないけどパパだよ、パパ」
それを聞いて「パパって誰?」園児の青Pが聞いた
・・・そんなこともあった・・・


「もしパパが帰ってきたいって言ったらどうする?」
「イヤだ」
「それでも帰って来たらどうする?」
「一生シカトする」
それが小学1年生の桃Pの答えだった

子供なりに私に気をつかってくれていたのかも知れない
でも何かがフッ切れた気がした
その言葉がなかったら
たぶん私は何事もなかったように、また生活を続けていたと思う

子供のせいにするみたいで申し訳ないと思いながらも
その子供の言葉を理由に、私は離婚を決意した
優柔不断で意思の弱い私にきっかけを与えてくれた
理由がなくて踏み出せない私を子供が助けてくれた
私はそう思っている

それからも別れないと元ダンナは言い張った
でも一度決めたら曲げない、そんな性格の私
色々と離婚について勉強をした
そして家庭裁判所に離婚調停を申し立てた

突然姿を消し、そして離婚が成立するまでの間に
私は二歳年をとり、小さかった青Pも小学生になった





  
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